日本語教師

日本語教師とは?

こんにちは、インドネシアで現役日本語教師をしているサトです。

わたしは現在、インドネシアで日本語教師として働いています。

たまに「どうやったら日本語教師になれるの?」という質問をされますが、具体的にはどうすればいいのでしょうか?

この記事では、「日本語教師とはどういう仕事なのか?」からはじまり、資格・資質、働き方、給料、やりがいなどについて現役日本語教師の視点でまとめました。

日本語教師について

では、日本語教師というものについて基本的なところから紹介します。

日本語教師は「国語教師」とは違う

日本語教師とは、その名の通り、「日本語を教える先生」です。

同じ日本語を教える職業に「国語の先生」がありますが、大きく違う点があります。それが教える対象です。

日本語教師と国語教師の違い
教師の種類 対象
日本語教師 日本語を母語としない人
(多くの場合、外国人)
国語教師 日本語を母語とする人
(多くの場合、日本人)

つまり簡単にいうと、日本語の話せない人に「言語としての日本語」を教える先生のことを日本語教師と呼びます。

国語と日本語の違いについてはこちらの記事をどうぞ。

日本国内と海外での日本語教師の違い

日本語教師を大きく2つに分類するとこちらの2つになります。

2種類の日本語教師

  • 日本国内で教える日本語教師
  • 海外で教える日本語教師

海外なら現地の言葉で日本語を教える

日本語を教える環境が中国なら中国語で、韓国なら韓国語、アメリカなら英語で教えることが多いです。

なぜなら生徒はその国の人に限定されるため、現地の言葉で教えることができるからです。

日本国内では日本語で日本語を教える

それに対して、日本国内で教える日本語教師は、いろんな国から来ている生徒に日本語を教えますよね?

同じクラス内に中国人、韓国人、ベトナム人、インドネシア人……と多国籍になることもよくあります。

そうなると、すべての生徒が話せる共通言語で教える必要がありますが、そんな言語はありません。

そのため、国内で教える日本語教師の最大の特徴は、
日本語で日本語を教えるということになります。

日本語で直接教えるので「直接法」と呼ぶこともあり、ほかの言葉で日本語を教えることを「間接法」と呼ぶこともありますよ。

海外で日本語を教える場合より、日本で生活している生徒に教える場合は、日本での生活について教えたりサポートしたりすることも重要な役目になってきます。

日本国内と海外での日本語教師の違いは下の記事にまとめているのでご参考に。

日本語教師はどこで教える?

日本語教師として教えるのはどういう場所でしょうか?

まとめるとこういう場所で働くことができます。

日本語教師が働く場所

  • 日本語学校
  • 大学
  • 民間企業
  • オンライン
  • 国際交流協会・教育委員会・地方公共団体
  • 海外

ただし、ボランティアとして日本語を教えている人も多く、「お金をもらって仕事として」になるとその数は少なくなってきます。

仕事としての日本語教師の場合は、日本語学校が一番メジャーな勤務先です。

日本語を学ぶためだけに通う日本語の学校ですね!

文化庁の調査(参考: 平成30年度国内の日本語教育の概要)によると、日本語学校は有給で日本語を教えている先生の数が一番多く、約10,000人だそうです。

今後は日本で働く外国人も増えてくるため、国内での日本語教師の需要はが増えてくると予想されます。

さらに、インターネットで日本語のレッスンする先生も増えてきそうですよね。

「Preply」というサイトの「日本語教師一覧」ページ
上記は「Preply」というサイトの「日本語教師一覧」ページ

Skypeなどを使う、オンライン英会話のような感じで。

日本語教師として働ける場所についてはこちらの記事にまとめていますよ♪

日本語教師の実際の業務

では具体的に、日本語教師の日常業務にはどんなものがあるのでしょうか。

仕事の内容は職場によって変わってきますが、わたしの場合はこんな感じです。

日本語教師の業務

  • カリキュラム作成
  • 教材作成
  • 授業の準備・実施
  • 試験の作成・実施・評価
  • スケジュール作成
  • 生徒の出欠管理
  • 日本留学や日本での就労相談
  • 日本関係のイベント企画・実施
  • 掃除

基本的には学校の先生と同じですね。

掃除は半分、趣味でやってます(笑)


日本語教師になる方法

日本語教師という仕事についてご紹介しましたが、今度は日本語教師になる方法についてです。

日本語教師になるには、どんな資格や資質が必要なのでしょうか。

日本語教師の資格

まず日本語教師になるための資格についてですが、「日本語教師にはこの資格が必須」と国が決めた資格はないというのが現状です。

ただし、法務省の「日本語教育機関の告示基準」というものがあり、この中で日本語教師になる基準が示されてはいます。

ものすごくかんたんに言うと、こういうことです。

日本語教師の条件

  1. 四年制大学や大学院で日本語教育を専攻(または副専攻)し卒業
  2. 日本語教育能力検定試験合格
  3. 四年制大学卒業かつ日本語教師養成講座420時間以上)を修了
  4. または13と同等以上の能力がある人

実際に、日本語学校(日本国内)の求人情報を10件ほど見てみましたが、どこもこの13が条件になっていました!

ただし、大学での日本語教師の求人の場合はこういう条件になります。

大学で日本語教師をする条件

  • 日本語教育などの分野で修士号取得
  • 研究業績3点提出

日本語学校に比べると、やはり大学はハードルが格段に高いですね!

下記の記事では、日本語教師になるための資格についてや、日本語教師が「国家資格」になるというお話も含め、詳しく解説しています。

日本語教師の資質

ここまでは必要な条件という事務的な内容を書いてきました。

でも試験に受かったり、講座を修了したからといって全員が、日本語教師になれるわけではありません。

今度は、日本語教師に大切な資質についても紹介しますね。

日本語教師の資質

  • 学び続けること
  • ことばへの興味
  • 学生に対する思いやり

こんなふうにいろいろありますが、その中でもいちばん大切なのは「学生に対する思いやり」だと思っています。

くわしくは日本語教師に向いている資質・スキル、役に立つ知識や能力とは?に書いています。

日本語教師になるには何をすればいい?

日本語教師として働くために、具体的に何をすればいいいのでしょうか?

わたしがオススメなのは「日本語教師養成講座」です。

夜間コースや、土日のみのコースもあるため、仕事をしながらでも通えますし、ちゃんと出席して、しっかり学べば修了できます。

少なくとも、わたしがお世話になった日本語教師養成講座のクラスメートは全員修了していました。

日本語教師養成講座を選ぶポイントは色々ありますが、日本語教育能力検定試験をターゲットにしているところを選ぶといいでしょう。

わたしがお世話になったのはヒューマンアカデミーですが、日本語教育能力検定試験の対策がありました。

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試験が近くなると、クラスメートとワーワー言いながら勉強したり、メールで励まし合ったりしたのを今でも思い出します。

わたしは運よく合格できたのですが、一緒に勉強する仲間の存在が大きかったのは言うまでもありません。

日本語教師の給料

そして気になる日本語教師の給料についてお話しましょう。

世間で「安い」と言われていますが、一体どれぐらいなのでしょうか?

日本語学校(10校)の求人情報から分析してみると、給料はだいたい次のとおりでした。

日本語学校の給料
フルタイム 21万円〜23万円/月
パートタイム 1,800円〜2,600円/時間(

日本語学校の非常勤講師は、通常授業1コマにつき○○円、という給与体系です。学校によって1コマの時間が違う(45分、50分、90分など)ので、時給に換算しました。

フルタイムで20万円ちょっとと、高いとは言えない状況です。

パートタイムの時給が高く見えますが、授業準備込みなので、そこはご注意を。

ただ、日本語教師の資格が国家資格になるのですが、そうなればこの状況も変わるかもしれません。

大学はあまり求人が見当たらなかったのですが、記載されていた大学では月給55万円だそうです。

大学は就職するハードルが高い分、給料も高いですね!

日本語教師の給料についてもご参考に。

日本語教師のやりがいは?

というわけで、純粋にお金のことだけを考えるなら、わたしも日本語教師を辞めているかもしれません。

インドネシアでは生活に十分な給料をもらっているとはいえ、うっかり日本円に直してしまうとガッカリするレベルですし(笑)。

それでも、わたしが10年も日本語教師を続けられているのは、この仕事にやりがいを感じているからです。

授業は楽しいですし、学生の成長している姿を間近で見られるのが、何よりうれしいことです。

たとえばこういう場面に直面すると、心からやりがいを感じます。

生徒の成長の例

あと、「カンニングをしなくなる」なんてのもあります(笑)。

まとめ

この記事では、日本語教師にまつわる「あれこれ」をまとめてみました。

今すぐでなくても、日本語教師になりたいのであれば、準備を始めることをオススメします!

わたしの場合、ヒューマンアカデミーの日本語教師養成講座は、土日に通って1年がかりで修了しましたしね。

友だちと一緒に学べて、ものすごく楽しい1年でしたけどね!

資料を請求するのは無料なので、とりあえずパンフレットなどを見てみてください!

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