日本でも、折に触れて手紙を出したり、お礼状を書いたり……という文化があります。
でも、最近は、すっかり簡素化されているのではないでしょうか?
そんな文化ですが、じつはアメリカでは今も残っています。
それがカードを贈る文化です。
今回はアメリカで、お祝いなどで贈られるカードについて紹介します。
アメリカの「カードを贈る」とは?
アメリカでは、今でもカードを贈る文化が残っています。
「手紙」というよりも、ギフト(贈り物)という意識が強い気がしますが、いったいどんな物なのでしょうか?
カードとは?
「カード」と聞くと、どういうものを想像しますか?
最近では、日本でもクリスマスカードを売っていたりするので見たことがあるかもしれませんね。
アメリカで言う一般的な「カード」は、2つ折りになっていて、ぱかっと開いて中を見るタイプです。
カードの表紙は凝っているものが多く、たとえばこんなカードがありますよ。
こちらのカードはスパンコールが虹の模様になっていて、キラキラです。
ほかにもこんなカードもありますよ!
- 屏風のように、立体的に組み立てて飾ることができるカード
- 素材にこだわっているカード(布とかプラスチックとか)
- 仕掛けや工夫がされたユニークなカード
カードというと、はがきのようなもの? と思うかもしれませんが、必ず封筒に入れて、郵送したり、手渡しします。
カードは誰にどんなときに贈るの?
では、誰にどんなときにカードを贈るのでしょう?
アメリカでは、こちらのようなイベントのときにカードを贈るのがメジャーです。
ただし、必ずしないといけないという決まりがあるわけでもなく……
はっきり言って、「贈りたい人に贈りたいときに贈る」のです。
そのため、カードを贈る相手は自分の家族(夫婦間、親子間含めて)、友人、親戚など、とても幅広いですよ。
手渡しだけではなく、郵送しても問題ありません。
「元気かな? どうしてるかなと思って……」というときに贈ったっていいです。
プレゼントにはカードも付ける
気をつけないといけないのは、アメリカではカードを必ず添える場面があるということ。
たとえばこちらのようなパーティーに招待された場合、カードは必須です。
カード必須の場合
- 誕生日パーティー
- 卒業パーティー
- 結婚パーティー
- ベビーシャワー(出産祝いパーティー)
プレゼントとしてカードだけを贈ることもできますが、何か「物」をプレゼントとする場合はカードもセットで用意しましょう。
逆にカードは気持ちを伝えるツールですから、省略はできません。
まさに、「物よりも気持ちが大事!!」です。
カードはどこで買える?
では贈り物の「カード」はどこで購入できるのでしょうか?
じつは、アメリカで根づいているカード文化なので、そこらじゅうで買えます。
カードの売っている場所
- スーパー
- ドラッグストア
- ガソリンスタンドに併設されているコンビニ
- カード専門のお店
誕生日や結婚記念日は、人によって対象の日が違うので、一年中売られています。
でも、クリスマス、バレンタインデーのように、ある特定の期間のみ需要があるものは、その時期にしか売っていません。
ちなみにアメリカでは、カードや雑貨を売っている「Hallmark」というお店が有名です。
カードはいくらぐらいするの?
こういったカードですが、安いものから高いものまで売っています。
クリスマスカードは、日本の年賀状みたいな扱いの「10枚セット」のように安く売っていますが、ギフトで贈るカードになると1枚$7、$8くらいはします。
なんと、高いものは$10を超える(1,000円を超える)ものも!
特に、装飾やデザインの凝っているカードは高いです。たとえばこちらのカードの「セーター」の部分は本物の毛糸です。
こちらは細い紙を貼っている凝ったカードです。
カードには何を書くの?
では、購入したカードに何を書けばいいのでしょうか?
じつは、とくに書かなくても問題ありません。自分の名前は書いておきますが。
もちろん、自分で特別伝えたい言葉があれば、上の写真のように余白に書き込みましょう。
カードの選び方
さて、売り場には、たくさんのカードが売られています。
たくさんあるカードのなかから、どうやって選べば良いのでしょうか?
対象者によって、カードの中身が全然違います。数あるカードの中から、贈りたい人に「合う」カードを見つけないといけないわけです。
まずはインデックスで目的のコーナーを探す
カード売り場は、1つのデザインごとにポケットに入っていて、そばには「Birthday」や「Wedding」のようなインデックスがあります。
お店の陳列でどこに「誕生日向け」のカードがあるのかがわかりやすくなっているわけです。
イラストやデザインが可愛くても、中身が母の日の文になっていたら誕生日にはふさわしくありませんからね(笑)。
実際に手に取って中を見る
インデックスを参考に、よさそうだと思うカードを見つけたら、実際に手に取って中を見てみます。
包装されているカードでもちゃんと中が見られるような包装になっています。
カードのデザインや文言を見て、さらに絞り込んでいきましょう。
デザインが気に入っても文言がイマイチ、ということもありますし、その逆もあります。
文言はシンプルなものもあれば、長くずらずら書き連ねたものもあります。
カード選び(+英語)に慣れていないと、どんなカードを選べばいいのかわからず、気が遠くなるかもしれません。
でも、あきらめずにじっくり探せば、合うものが見つかるはず!
英語が苦手なら、自分で文言が理解できる、シンプルな言葉のものを選びましょう。
宗教などに注意
たとえば、バースデーカードでもデザインや文言にバリエーションがあります。
デザインや文言の基準になっているのは、こちらのような要素です。
- 性別
- 人間関係
- 宗教
このなかでも気をつけたいのは「宗教」です。
自分(贈る側)がキリスト教徒であれば、贈る相手がキリスト教徒でなくても、キリスト教の文言の入ったカードを贈ること自体は悪くありません。
もちろん、相手はその文言の意味を理解できないかもしれませんが。
逆に問題なのは「自分がキリスト教徒でないのに、キリスト教の文言の入ったカードを贈ること」です。
これは日本とは感覚が違いますが、「なぜ?」と思われるので避けるようにしましょう。
【参考】家族写真をカードにする人も
年末に送るホリデーカード(年賀状みたいな挨拶状)は、日本のように「家族写真」で作る人が増えています。
とくに子どもが小さい家庭では。
そのため、「お店でカードを買う」という人も減ってきているように思われます。
日本人が年賀状から離れてるのと同じように、メールやテキスト、「eCard(ネットで贈るカード)」で済ませる人も増えていますし。
アメリカで普及している「ギフトカード」とは?
アメリカで普及している少し違った「カード」に「ギフトカード」があります。
商品券のようなもの
これは日本の「商品券」や「図書カード」のようなもので、カードの対象になっているお店で何でも好きな物を買ってもらえるというものです。
日本でも「iTunes」のギフトカードなどはコンビニでも買えますよね。
もちろん、店頭だけではなく、オンラインショッピングでも使えるので便利です。
有名なものに「Amazonのギフトカード」もありますね! ネット上で金額を自由に決められるためすごく便利です。
ほかのカードもいろいろあるので、Amazonでチェックしてみてください。
金額を自分で決められるギフトカードもある
ギフトカード自体はその対象のお店でも買うのが通常です。
でも、全米で展開されているような有名なお店のものであれば、スーパーなどでも買うことができます。
金額も、20ドルや50ドルなど、あらかじめ金額が決められて売られているものもありますが、自分の好きな金額にすることもできます。
その場合は会計時にレジで金額を指定し、その分のお金を払って購入します。
予算に応じて、好きなお店のカードを購入できるので便利ですね。
アメリカのスーパーで売られているカードを見ると、お店の種類や金額の豊富さにびっくり。
VISA やmastercard のように、クレジット会社系のカードなら、たいていどこのお店でも使えます。
個人経営のお店でも、店頭でカードを販売していることもあるので、お気に入りのレストランや趣味に関するお店のカードを贈ると喜ばれますよ。
スターバックスのコーヒーを買うのが日課になっている人には、「スタバのギフトカード」、一軒家に住んでいる人には「ホームセンターのギフトカード」のように。
まとめ
さて今回は、アメリカのギフト事情について紹介しました。
アメリカにいたり、アメリカの人とつきあっていると必ず贈る場面に出くわすので、ぜひ知っておいてくださいね!