文章には主節(メインの部分)と、従属節(補助の部分)があります。
長い英文を見て、ぱっと見でどれが主節・従属節かすぐにわかりますか?
主節・従属節を作るパターンを知っておくと「もっとも相手に伝えたいところ」を表現しやすくなりますよ。
今回は、主節・従属節の共通点・違う点や作り方など「主節と従属節」についてわかりやすく紹介しますね。
英語の「主節」と「従属節」の共通点・異なる点
さっそく、主節・従属節とは何かを見ていきましょう。
それぞれの意味や同じ点・違う点を紹介していきますね。
主節とは?
まずは主節から見ていきましょう。
メインになる節が「主節」
主節という言葉には「節」の字が入っていますよね?
この「節」は、文構造の要素の1つで、わかりやすく言えば「2語以上の単語のかたまりで、主語・述語を含むもの」です。
そのため、主節とは次のような意味になります。
主節とは?
1文の中に複数ある節のうち、メインになるほうの節
例文で「主節」を確かめよう
少し長めの文だと、1つの文の中に2つ以上の文が入っているような場合がありますよね?
たとえば、次の英文をご覧ください。
Let's go on a picnic if it's fine tomorrow.
(もし明日天気が良かったらピクニックに行こうよ)
この例の場合、2つの文が混ざっています。
2つの文
- 天気が良かったら(Let's go on a picnic)
- ピクニックに行こう(if it's fine tomorrow)
この2つの文のうち、より大切な文、より伝えたい文はどちらでしょうか?
もちろん「ピクニックに行こう」ですよね。
この場合の「Let's go on a picnic(ピクニックに行こう)」がメインなので「主節」です。
このように、主節とはシンプルに「その文全体の主役になる部分」「もっとも相手に言いたいところ」と理解してくれれば大丈夫ですよ。
ちなみに英語で「主節」を「main clause」や「independent clause」と呼びます。
従属節とは?
主節がわかったところで、お次は「従属節」です。
メインを支えるのが「従属節」
主節が「メインのほう」の意味だったので、もう予想はついているかもしれませんね。
たとえば、先ほど紹介した例文をもう1度ご覧ください。
Let's go on a picnic if it's fine tomorrow.
(もし明日天気が良かったらピクニックに行こうよ)
「もし明日天気が良かったら」の部分は「ピクニックに行こう(もっとも伝えたい内容)」の条件・前置きになっています。
このようにメインのほうの節を支える節を従属節と言います。
従属節は複数あることも
1つの主節に対して、従属節が複数になることもあります。
However hard it is, it's important for me to stay up late tonight because I want to play this game.
(どんなに大変でも、今晩夜ふかしするのは大切なんだ。なぜならゲームしたいから)
文の中の「主節」が一番大切なところです。それがすぐにわかるように英文に慣れていきましょう!
従属節だけでは文が成り立たない
従属節とは何かをまとめると以下のようになります。
従属節とは?
メインになる節を支える節
1文の中に複数ある節のうち、メインを修飾したり「メインの文中にある動詞」の目的語になったりするほうの節
従属節は主節を支える存在です。
そのため「従属節だけで1つの文」ということは絶対にありません。
あくまでも従属節はサポートの部分と思ってくださいね。
ちなみに英語で「従属節」を「subordinate clause」、もしくは「dependent clause」と呼びます。
主節と従属節の違い
主節・従属節の意味がわかったところで、違いをまとめておきましょう。
英語の主節・従属節どちらも「2語以上の単語のかたまりで、主語・述語がある」という点は共通の特徴です。
そのうえで、両者の違いは以下のようになりますよ。
主節・従属節の違い
- 文の意味上のメインが主節・サブが従属節
- 従属節は副詞か形容詞か名詞の役割
- 1つの文に従属節は2つ以上あっても良い
- 従属節に対する主節は1つ
2番目に書いてある「従属節は副詞か形容詞か名詞の役割」に補足しておきます。
副詞節になる場合
従属節が「主節全体」を修飾しているときは「副詞節」の役割をしています。
If it rains tomorrow, I'll stay home.
(もし明日雨なら、家にいます)
形容詞節になる場合
全体ではなく主節の中の特定の名詞を説明しているときは「形容詞節」です。
He is a man who she met yesterday.
(彼は彼女が昨日会った人です)
名詞節になる場合
そして主節の動詞の目的語になっていれば「名詞節」として機能していますよ。
I know that you are right.
(私はあなたが正しいことがわかっている)
それに対して、主節は文のメインそのものなので副詞節・形容詞節・名詞節のどれかが当てはまるという考えにはなりません。
主節・従属節の英文の作り方
主節・従属節とは何かがわかったところで、実際に自分で例文を作ってみましょう。
英語で主節・従属節になるパターンはたくさんあります。
最初は以下の2つのパターンが作りやすいですよ。
2つのパターン
- 時間の接続詞
- that節
中学校の英語で習う単語だけで作れます!
では、
それぞれ作り方を見ていきましょう。
「時間の接続詞」を使う場合
まずは「時間の接続詞」です。
時間に関係する言葉で2つの文をつなぐという形ですよ。
もっともわかりやすい単語は「when(〜するとき)」でしょう。
「when」を最初か、文と文の間に置けばそれだけでOKです。
たとえば以下のようになります。
When I woke up yesterday, it was already 2pm.
(昨日目が覚めたら、もう午後2時だったよ)
この場合は「it was already 2pm」が主節で、「When I woke up yesterday」が従属節です。
従属節は主節を副詞的に修飾する「副詞節」として機能しています。
「when」のほかには「before(〜の前に)」、「after(〜の後に)」、「as soon as(〜するとすぐに)」などの表現が作りやすいですよ。
「that節」を使う場合
もう1つは「that節」です。
「that」を置いて「誰がどうする〜」の形で続けると従属節が作れますよ。
たとえば以下のような具合です。
I think that he will stay up late again tonight.
(彼は今夜もまた夜更かしすると思うよ)
この場合は「I think that(私は〜と思う)」が主節の部分です。
その主節に対して、「he will stay up late again tonight(彼は今夜もまた夜更かしする)」が従属節になっています。
この形では従属節が主節の動詞「think(思う)」の目的語になるので、従属節は名詞節の役割をしていますよ。
この「thatで名詞節を作るパターン」は「think・know・believe」などの動詞でかんたんに導けます。
ほかには、仮定法・関係代名詞・分詞構文などでも主節・従属節の関係は作れますよ。
まとめ
では、主節・従属節についてまとめます。
まとめ
- 主節は「相手にもっとも伝えたいほう」の部分
- 主節を修飾したり、目的語になったりするのが従属節
- 従属節は副詞節・形容詞節・名詞節として機能する
- 接続詞・that節・仮定法・関係代名詞・分詞構文などで作ろう!
日本語も同じですが、文の中で「一番言いたいこと」を理解することが大切です。
ぜひ主節、従属節という考えたかにも慣れましょう。